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【レビュー】Cuvie『絢爛たるグランドセーヌ』3巻 プロになった後も見据えてプロを目指す!【ネタバレあり】

3巻は全国ジュニアコンクールの本選が始まります。

1巻まで無料で読めたけど続きが気になる!という方、よければ参考にしてください。

『小学生バレコン編』はこの3巻で収まり良く終わります。

もし「最新刊までは追えない」という方は、とりあえずこの3巻まで購入してみてはいかがでしょうか?

 

rainysteria.com

 

絢爛たるグランドセーヌ 3 (チャンピオンREDコミックス)

 

 

 

 

◆作品情報

  • タイトル:絢爛たるグランドセーヌ(3)
  • 著者:Cuvie
  • 出版年:2014年
  • 掲載雑誌:チャンピオンRED(秋田書店)
  • ジャンル:クラシックバレエ、スポーツ、成長譚

 

◆あらすじ

ジュニアコンクールで来栖さくらと勝負をすることになった奏。

しかし、予選で来栖さくらの白鳥オディールに魅入られた奏は、無意識にも「さくらのように踊りたい」と囚われ、スワニルダを妖艶に踊ってしまいます。

スワニルダは明るく朗らかな少女の踊りです。かわいらしい村娘の衣装で、曲もワルツ。男性を誘惑する白鳥オディールとは真逆のようなキャラクターです。

随分と変な解釈で踊ってしまった奏ですが、予選はあくまで「技術の基礎ができているか」が審査のポイント。無事に予選を通過します。

とはいえ、さくらを真似しているようじゃ勝負になりません。

決戦では同じ過ちをしないよう、奏は「自分の踊りをしたい」と再び練習に励みます。

 

と、3巻のあらすじはこんな感じです。

そしてこの漫画のおもしろさは、予選から本戦までの2日間で奏が「自分の踊り」を会得して審査員の目に留まる、という主人公補正がないところです!

 

絢爛たるグランドセーヌ 3 (チャンピオンREDコミックス)

 

 

◆やっていることは予選と同じ

「自分の踊りをしたい」とは思うものの、現時点で奏の技術力はさくらに劣っており、その差は簡単に埋まるものではありませんでした。

審美眼と吸収能力と仇となり、予選では良い意味でも悪い意味でも上手な人たちに影響を受けた奏は、決戦当日、それを逆手に取り「プロが踊るスワニルダのDVD録画を見続ける」という策を取ります。

「さくらを真似する」から「プリンシパルダンサーの踊りを真似する」という発想の転換は、奏の審美眼と吸収能力という同じ武器を使っているため、ストーリーの破綻がなく、無理矢理感もなく、読んでいて心地が良いですね。

 

◆プロになった後のビジョン

奏はさくらとの勝負に負けたため、バレエの才能がない子供が通う「楽しく踊ろうクラス」に体験参加し、コンテンポラリーの基礎を教わります。

奏は「コンクールでもコンテンポラリーの審査がある」くらいの考えですが、その講師が伝えてくれたのは「プロになるために必要」ではなく、「プロになった後に必要」。

プロになってもクラシックだけを踊ることはない、プロこそ現代作家の振り付けを踊る、と教わり、プロのバレエダンサーという職業の解像度を上げるきっかけとなります。

 

こういった話が挟み込まれているのは、スポーツ漫画と芸術漫画の融合ですよね。

部活で強豪校に挑んで研鑽を積んでいたら最終的にプロに辿り着いた、というのがスポーツ漫画の王道。

『絢爛たるグランドセーヌ』は、そこに芸術面としての現実的なエッセンスが盛り込まれており、奏がこの道を歩むことの意味を読者に感じさせてくれます。

5巻にて「物語に説得力を持たせるために歴史の力を借りる」という梨沙のセリフが出てきますが、この『絢爛たるグランドセーヌ』という物語も、非常に説得力を感じる漫画だと思います。

 

『小学生バレコン編』はこの3巻で収まり良く終わります。

これが最終回と言われたら納得できてしまうくらいきれいに完結しているので、お試しとしてとりあえず3巻までの購入をオススメします!

ちなみに奏とさくらのライバル関係性も非常に良いです(なかよし)!きっと4巻も読みたくなるとは思います!笑

 

絢爛たるグランドセーヌ 3 (チャンピオンREDコミックス)