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【レビュー】Cuvie『絢爛たるグランドセーヌ』5巻 クラシックバレエの歴史の重み。叙情を乗せる深さとは!?【ネタバレあり】

5巻は、YAGP編の起承転結でいうとまだ起の部分で、奏と翔子というキャラクターの掘り下げを丁寧にしています。

2人の成長や覚悟、また今の実力がどの程度なのかが描かれており、読み応えはありますが、ストーリーとしてのシナリオ進展は特にありません。

単行本を買うかどうか見極めたい方、無料分まで読んで続きが気になるという方、よければ参考にしてください!

 

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絢爛たるグランドセーヌ 5 (チャンピオンREDコミックス)

 

 

 

 

◆作品情報

  • タイトル:絢爛たるグランドセーヌ(5)
  • 著者:Cuvie
  • 出版年:2015年
  • 掲載雑誌:チャンピオンRED(秋田書店)
  • ジャンル:クラシックバレエ、スポーツ、成長

 

◆あらすじ

怪我から復帰した奏ですが、入れ替わるように今度は翔子がレッスンに来なくなりました。

なんと、翔子は父親から「バレエは趣味としてやれ」「プロを目指すなら辞めさせる」と言われていたのです。

詳しく両親の話を聞いてみると、実は翔子の父は元アスリートで、オリンピックを目指していた中、海外選手のドーピングが問題になり意欲を失った過去がありました。


…というのが5巻前半のあらすじです。

少し翔子の話になります。裕福な家庭で親がアスリートという環境。奏とは違うルートでプロを目指す形になりそうですね。

 

◆両親の理解と援助

両親が翔子からバレエを奪おうとするその理由は、「同じような道は歩ませたくない」と娘を想う心でした。

翔子はそれを理解した上で、父親を説得します。

「私を心配してくれるなら、力を貸してください。私を支えてください」

翔子の想いに応え、両親は翔子の夢を支えることを決心します。


具体的に両親の援助がどんなものなのか、明確に描かれるのは9巻ですが、以降、翔子の家庭は、一流アスリートのように食事のメニューや体調を管理し、自宅の一室をスタジオのようなトレーニングルームに改装。何万円もするプロバレエ団の舞台を家族3人で観劇しにいくなど、“本気”でプロを目指すと言うからには投資を惜しみません。もともと裕福な家庭という描写はされていましたしね。

一方の奏は、マンション住まいで階下への振動や音に気を遣い、プロの舞台を観に行きたいけどYouTubeのダイジェスト動画で我慢しています。

環境の差が浮き彫りですね。でも光の主人公である奏はそれを妬んだりはしません。奏と翔子の関係性はずっと良好なのでご安心ください!

 

絢爛たるグランドセーヌ 5 (チャンピオンREDコミックス)

 

 

◆コンクールダンサーにならない

さて、教室の定期公演で、奏と翔子はデュエットでピチカートを踊ることになりました。

ダイナミックな踊りをする奏と、細やかで繊細な踊りが得意の翔子が、手を繋いで踊るというもので、なかなか移動の幅や足の高さなどが揃いません。

2人ははじめ、それを「個性」と捉えようとしますが、梨沙に教わったバレエの歴史や、教室の先輩である咲希の教えで、「個性を出さない」ことを選択します。

 

これまで奏はキューピッドやスワニルダなど「奏自身が楽しく踊れる」(=長所を活かせる)踊りをやってきました。

今回はそうではありません。奏に合わせるでもなく、翔子に合わせるでもない。2人ともが、「基礎の基礎」に忠実に。教わる先生の「流派」に忠実に。

そうして「型」にはまったぴったり揃った踊りは、観客たちを魅了し、2人は初めて「ブラボー!」という声をもらいます。

 


5巻はここで終わります。

6巻では、「ブラボー」と声をあげたのは誰だったのか、その正体が発覚します。

また、2人の踊りを客席で観ていたさくらの話もあるので、ぜひ6巻もあわせて読んでいただきたいです!


それにしても、咲希が樹里亜に「有望株にこそピチカート踊らせたりするんだね」と言うのはなんだか酷だなぁと5巻を読むたびに思います笑。

樹里亜は有望株じゃないって言っちゃってる、言っちゃってますよ!気付いて!笑

 

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絢爛たるグランドセーヌ 5 (チャンピオンREDコミックス)